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プロフェッショナル・プレゼンテーション


ミニレビュー

いわゆる「プレゼン」、部屋を暗くしてスライドやPowerPointで行う報告業務の質を向上させるためのテクニック集です。

メッセージを決める → 論理を構築する → 根拠を探す → ストーリーを設計する → ビジュアルを作るという流れに沿ってプレゼンテーションのノウハウを解説してくれます。薄いページ数の中で手際よくポイントがまとめられています。

あえて言えば少々欲張りすぎかなという印象を受けました。メッセージの粒度が多少不ぞろいというか、丁寧にカバーされているところと高速で飛ばしているところが混在しているように思いましたが、これはメリハリがあるとも言えるのかな。

「そうそう」と共感したところはたくさんありますが、ひとつだけ紹介しておきましょう。アテンション・マネジメント、すなわち受け手の注意をいかにそらさずに話を進めるかというくだり。

引用:

 たとえば何か1つのメッセージを言います。そこでパッとそのチャートは終わるわけです。ワンチャート・ワンメッセージですから。そこで1番良くないのは、すぐ次のチャートをオーディエンスに見せてしまうことなんです。

なぜよくないか。受け手にしてみれば、新しいチャートを見ながら一枚前のチャートの意味を考えるなんて出来ないからです。だからチャートを説明したら画面は白地にして、こうつなげる。

引用:

 例えば、「今のチャートは顧客別の収益性のグラフでした。でも、テーマは収益性だけではないはずです。問題はこれからの顧客の将来性です。どういう顧客がわれわれにとって、今後将来性があるんでしょうか」と、ここまでが”接続詞”です。するとオーディエンスは「そうだよなあ、将来性が問題だよ」と反応を示します。「では、このチャートをご覧ください」といってスッと新しいチャートが出てくると、「どれどれ」とオーディエンスは惹き込まれてくるわけです。

こういうプレゼンテーションの進め方は、やはり練習なしにはできません。練習も大事ですが、上手な人のプレゼンテーションを聞くのもいいですよね。

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