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コンセプトノート

239. 物事を再構成(リフレーミング)する習慣

 優れた経営をしている企業は、つねに事業の再構成を怠らない。手元の小型事業一覧表(ミニビジネス・ポートフォリオ)なるものについて再考を加え、個々の事業とその市場を見直して、不振事業のマイナス分は成長事業が確実に埋め合わせるようにチェックしている。
 個人の場合も、それと同じことをする必要がある。自分の才能一覧表(タレント・ポートフォリオ)を点検して、ある情況のもとでは不利になるかもしれない自分の性向が、別の情況ではかえって強みになる可能性があるといったことについて、きちんと認識しておくことだ。
(「物事を再構成(リフレーミング)する習慣」、

ビジネスマン価値逆転の時代―組織とライフスタイル創り直せ』、p87、太字は引用者による)

PDCA(Plan, Do, Check, Act)というサイクルがあります。継続的な改善を習慣づけるために、仕事でも生活でも、役に立つ考えですよね。

このサイクルは、PDCAという単位で一周するらせん階段に例えられます。このサイクルを(ただの円でなく)らせん階段たらしめているステップはどこか。”Check”と”Action”です。とりわけ”Check”、Do(実行)の結果を振り返って改善のためのAct(改善行動)を考える、このステップの質が、階段の角度を決めていると考えていいでしょう。

冒頭で引用した文章では、そのチェックを「再構成」と表現しています。

再構成(リフレーミング)をする、つまり枠組みを見直して考えてみるというのは、物事なり問題なり、あるいは情勢とか人びとといったものを別の角度から眺める能力、そういう対象を横の方向から、あるいは上下を逆にして見てみる能力のことである。(同上、p85、太字は引用者による)

わたしなりに言い換えれば、「ああでもないこうでもないとパズルに挑み続ける」能力。いや能力というより姿勢です。

今回引用した『ビジネスマン価値逆転の時代』に出てくる、「仕事のポートフォリオ」という言葉を使ってコンセプトノートを書いてから3年。何回かこの言葉を使ってきました。自分なりの「仕事のポートフォリオ」は見えて来つつありますので、今度は再構成(リフレーミング)についても考え、皆さんと共有していきたいと思います。

104. 仕事のポートフォリオ
122. 布石を打つ
139. 週記のすすめ(2)
187. マイペースで成長しつづける
191. 「マインドの時代」に生きる社会人の心得
222. 集中して分散せよ