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コンセプトノート

168. 不確かな状況を打開する、意志決定マトリクス(1)

意志決定が難しいと感じるとき、我々は何に迷っているのか。
次の一歩はどちらに向けて、どの程度大きく踏み出せばよいのか。

それを考えるために、「意志決定が難しい」状況を整理してみました。
まず、取り得る選択肢が多いのか、そうでないか。
次に、ある選択をした場合の結果が複雑か、そうでないか。
この2軸で整理すると、下図のようになります。

        ┏━━━━━┯━━━━━┓
  予  複┃          │          ┃
  測  雑┃   (2)   ←   (1)   ┃
  さ    ┃          │          ┃
  れ    ┠──↓──┼──↓──┨
  る    ┃          │          ┃
  結  単┃   (3)   ←   (4)   ┃
  果  純┃          │          ┃
        ┗━━━━━┷━━━━━┛
              少          多  曖昧
                                  
                選択肢の多さ      

※このマトリクスは、「複雑系の意思決定モデル」(『意思決定の技術 Harvard Business Review Anthology』に収録)からヒントを得て作成しました(p89 図1「検索と比較・検討の複雑度」)。この論考では、複雑な問題に対処するアプローチを、下記の2軸で整理しています。
・問題を解決するためのソリューションが多いか少ないか
・それらのソリューションを比較検討することが複雑か簡単か

以下、説明しやすい順番に説明してみます。

(3)は、選択肢も少なく、選択した結果も予想しやすいもの。例えば、食事が先か風呂が先かといった、日常の小さな選択はこのカテゴリに入ります。

(4)は、予想される結果はシンプルだが、選択肢が多いもの。例えば買い物(何かを買うときに、あまりに種類が多くて手が止まってしまった経験はありませんか?)。

さらに横軸に「曖昧」と書いたのは、選択肢が探しきれないほど多い、あるいは、選択肢が存在しているのだが選び手に意識されてないというケースもあるからです。コンピュータの助けを借りて選択肢を洗い出す(データマイニング)ことで選択肢が目に見えてくることもあります。

(2)は、選択肢は少ないが、その選択がもたらす結果が複雑なケース。キャリア上の悩みはこのカテゴリに入ることが多いと思います。例えば「転職」。表面的には、「するかしないか」の二者択一です。それでも簡単に決められないのは、その選択がもたらす結果が読めず、しかもその選択のインパクトが長期にわたるからでしょう。

(1)は、選択肢も多ければその結果も複雑なもの。例えば「これから自分はどう生きるべきか」などという漠然とした問いを立てると、このカテゴリに入ってしまいます。

基本的には、
1. 予測される結果の複雑さを下げる、あるいは選択肢を減らすことが出来ないか考えてみる
2. 各カテゴリに合った問題解決のアプローチを用いる
というステップで考えればよいと思います。

(続く)