ミニレビュー
来週に出版される、ohashiさんの本です。ゲラをいただいて先に読んでしまいましたので、先に書評してしまいます!
ブログというツールは、もともとWeb版のlog(日誌)というフォーマットを持っています。ですから「心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく」(『徒然草』)書きつづってみようかな、という感じで始められる方が多いと思います。
しかし、続く人とそうでない人がいる。大橋さんは、長く書き続けられている人は『ブログを書くことが少なからず自分自身のためになっている』という観察からスタートし、タイトルの「手帳ブログ」というアイデアを提案しています。
記録し、読み返し、そこから得られた発見を実際の行動に移すというスパイラルを、習慣の力を借りて上昇させながら回し続けていくのが「手帳ブログ」のサイクルです。
本書ではこのサイクルを「記録する」「読み返す」「やってみる」「習慣をつくる」という4つのステップに分けて解説しています。(p6)
大橋さんとは3年以上のお付き合いになりますが、まさに上記のサイクルを実践されています。もともと文章上手な方で、人気ブログ「シゴタノ!」以前から、さまざまなフォーマットで情報発信をされていました。
ですから、この本ではブログというツールによりかかった格好になっていますが、本質的には「書くことを通じて自己成長を図る」というテーマを持っています。
章立てもブロガー思いです。ブログを開設し(冒頭に無料ブログの開設手順が添えられています)、1週間、1ヶ月、3ヶ月、そして半年と、書き継いでいくあなたに伴走する形で構成されています。半年間のブログ学校の教科書と言ったらいいでしょうか。ところどころに出てくる4コマ漫画がほのぼの感を演出しています。
お勧めしたいもう一つの理由は、起-動線のメッセージを豊富に引用・援用・活用してくださっていること 。
> 『Wisdom Access Question』
> 『持論の効用とその作り方』
> 『週記のすすめ (1) (2) (3)』
> 『TTD(Things To Do) だけでなく QTA(Questions To Ask)のリストを』
など。特に「週記」は、自分の興味を掘り下げていくための有効なアイデアだと思います。