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アントレプレナーの戦略思考技術―不確実性をビジネスチャンスに変える


ミニレビュー

□ 「発見こそが戦略である」
原題は”The Entrepreneurial Mindset”(起業家的マインドセット)。

引用:

プロ起業家の考え方、行動、成功に導いた条件などを読者に理解してもらうことが本書の目的である。プロ起業家は(略)チャンスを目の前にしたときに、誤った決定をするよりも正解を求めて時間をかけるほうが高くついてしまう場合が多いことを十分知っている。そのため、プロ起業家は時間をかけて「正解」を求めようとはせず、「ほぼ正しい解」をすばやく求めようとする。

これは起業家だけに求められるやり方ではなく、起-動線のテーマである「意志決定のスピードを上げる」ことを目指す個人にとっても必要な姿勢だと思います。

引用:

本書の中心になっている考え方は、不確実な将来への道筋をプロットし、そこへ踏み込んではじめて直面する現実を見てから軌道修正を行うという、仮説指向型のアプローチである。
(太字は引用者)

仮説指向型のアプローチとして本書が提案しているのがDDP計画法(Discovery-Driven Planning)という方法論で、これはもちろん新規事業計画のための方法論なのですが、不確実性を前提にしながら前へ進もうとするための方法論という観点では起-動線の意志決定のフレームワークと似通ったところがあります。面白いのでコンセプトノート『発見こそが戦略である』としてまとめてみました。

『なぜ新規事業は成功しないのか』が起業家を支える側の読み物だとしたら、こちらはより当事者向けという印象を受けました。