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心の中はどうなってるの?

アビダンマという仏教の経典をもとに、52の心所(しんじょ)を解説した本。
『本書では、心の元素ともいえる「心所」を一つひとつ、みることによつて、わかりにくい「心」というもののしくみに迫っていこうと考えました。』
途中からよく分からなくなってしまうのですが、とにかく精巧に組み立てられていると感じます。

あまりにも複雑で例を挙げるのも大変なのですが、たとえば私がいま机にあるペンを見るとき、

触(そく) … 眼という感覚器官が、ペンという対象を捉える
受(じゅ) … 「見た」という感覚が生じる
想(そう) … それがペンであると思う
志(し) … ペンを見ようというかすかな衝動が生まれる
一境性(いっきょうせい) … (視界に入っているものの中で)ペンに注意を向ける

といった心所が働いているというのです(このたとえが合っているといいのですが……)。このように厳密に分けたとき「私」という概念がどこで発生するか、いわゆる妄想を止めるにはどうすればよいか、などなどを教えてくれます。スマナサーラ長老は手を変え品を変え分かりやすい説明をしてくださるので、もう少し待つとまた違った角度から解説してくれるかもしれません。