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プロが教える! 年収300万円で生き抜くマネー術


ミニレビュー

(著者の「ライフマネジメント研究所」のメンバーに会員のnagashimaさんが入っています。8/14発売、いまなら本屋さんで平積みだそうです。)
(3冊ご寄贈いただいたので、プレゼントします。こちらのニュースをお読みください。)

■ タイトルで損をしている?
この本を知人に紹介したら、「私はもうちょっと年収あるから(読まなくてもいいわ)」と言われました。
こう言われて思ったのですが、このタイトルによって読者を狭めてしまっています。「年収300万円」は流行語なのでこういうタイトルになったのでしょう。しかし副題の「年収100万円ダウンでも今の生活スタイルを維持するための知恵」という方が本の内容をよく表現しているかもしれません。

■ 年収に関わらず・・・
(サラリーマンの)年収というものは年齢と共に緩やかに上昇するのが普通でしたが、これからは必ずしもそうではありません。その年の自分のパフォーマンスやプロジェクトの成果によって年収が百万円単位で変動することは大いにあり得ることです。

であるならば、年収の多少に関わらず家計を筋肉質に保つことが必要です。いままで年収が減らなかったゆえに放置してきたムダを見直す機会として、この本は役に立つと思いました。

■ 特に生命保険の章に発見多し
わたしにはとりわけ生命保険について書かれた章(第二章)が勉強になりました。この章はたまたまnagashimaさんのご担当なのですが、必要な補償額を計算する手順がかなり親切に、かつシステマチックに書かれています。
生命保険はご存知の通り「保険」と「貯蓄」の機能を持っていますが、近年の流行はこれを切り分けて、単独機能の商品の組み合わせ(掛け捨ての生命保険と投資信託など)を購入することだそうです。nagashimaさんが中立な立場から保険の貯蓄機能について解説し、安易な乗換えに警鐘を鳴らしているところに好感を持ちました。
例えば、多くの企業経営者は生命保険を「マイ退職金制度」として使っています。現役の間は自分の死のリスクから会社を守り、同時に退職後の個人年金を積み立てています。経営者は守るものが大きいだけで、個人にも同じ理屈が当てはまりますが、なぜおカネにうるさい経営者は掛け捨ての生命保険を買わないのでしょうか(例外もあるかと思いますので、詳しい情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら是非ご連絡をお願いいたします)。