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道を拓く―私の転機

  • タイトル:私の転機―道を拓く
  • 著者:朝日新聞「こころ」のページ(編集)
  • 出版社:海竜社
  • 出版日:1986-06-01

ミニレビュー

1985年から1986年にかけて、朝日新聞「こころ」のページに連載された「私の転機」をまとめたもの。Amazonの詳細ページに全39人のリストがあります。「あとがき」を読むと、記者が取材をした上で本人が原稿を書いている様子。新聞に掲載する文なのでそれなりに編集が入っているのでしょうが、どの文章も素晴らしく上手で驚きました。

名だたる著名人が自らの半生を振り返っています。特定の事件を転機として挙げる方もあればそうでない方もあります。しかしいずれにせよ、転機というのは、振り返って初めてそれと分かるもののようです。それがもっとも凝縮されているのは、東京電力会長の平岩 外四氏の書き出し。

引用:

 

 私も人並みに、時勢の波には激しくもまれてきた。その時どきを精いっぱい生きたと思ってきたので、取り立てて、これが自分の転機だなどと、意識しなかった。それでも、あらためて思い返せば「あれが転機だったか」といえる節目もあった。
― 漱石全集と故木川田一隆氏(平岩外四)p140

冒険をしている人は、たくさんいる。勇気をもらいました。