カテゴリー
資料

チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術


ミニレビュー

メンバーシップという発想

「リーダーシップがある」という言葉は、「リーダーとしての資質や力量がそなわっている」という意味です。しかし同じ意味で「メンバーシップがある」という言葉は使われません。単に「メンバーであること」「会員権」という意味しか持っていません。辞書を引く限り、事情は日本語でも英語でも同じです。考えてみると不思議なことですね。

経営学には組織行動(organizational behavior)という分野がありますが、もっぱら個人のモチベーションやリーダーシップに関する事柄が研究の中心のようです。

本書が注目しているのは、まさに「リーダーシップ」に対応する意味での「メンバーシップ」。チームの各メンバーがどうやって「チームとしての」成果を高めるか、その技術について様々なハックを紹介しています。

引用:

 

 本書で一番の要点となるハックは、スケジュール、作業記録、タスクリストという、仕事の進捗に関わる情報を、可能な限りメンバーと共有してしまうことにあります。(p14)

1日の作業スケジュールや記録を共有するなんて、気詰まりではないか?面倒ではないか?と思いますよね。実際そういう部分はありますし、うまくやらないとそうなりがち。しかし「うまくやる」ことで圧倒的なメリットが出てくる(サブタイトルは「仕事のパフォーマンスを3倍に上げる」)し、圧倒的なメリットが実感できれば楽しくなってくる。その好循環を生みだすための細かい工夫が数多く出てきます。

著者は大橋悦夫さんと佐々木正悟さんのコンビ。前作『スピードハックス』と同様、今回もこの本の作成過程そのものが実証実験になっています。

コンセプトノート

リスト (from *ListFreak)