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自分の答えのつくりかた―INDEPENDENT MIND


ミニレビュー

『世界一やさしい問題解決の授業』の著者による第二弾。さすがと言うべきか、まえがきに概要が分かりやすくまとめられているので、そのまま引用します。太字部分も原文ママです。

引用:

 

 本書は「物語+コラム」の3章立てで、問題解決や意思決定の力を段階的に培えるようになっている。
 第1章では、日常生活における個人の問題解決を学ぶ。周囲の人々の力を借りながら情報を集め、判断軸を作り、「評価軸×評価シート」などを使って意思決定をしていく。
 第2章では、意思決定の礎となる人間的な土台を作る。ギリギリの追い込まれた状況の中で価値観をゼロから築き、磨き上げる。そして、「ピラミッド・ストラクチャー」などを活用して考え抜く力をつける。
 第3章では、さまざまな制約条件がある中で、いかに集団の問題解決を行っていくかを学ぶ。
 どんなツールがどんな「文脈」で使われるのかが自然にわかるしくみになっている。

選択肢の評価やピラミッド・ストラクチャーによる論理の吟味のくだりなど、主人公が徐々に考えを深めていく様子がうまく描かれています。ていねいに考える、自分で考えるとはこういうことなのだというサンプルストーリーを持てることは、読者にとってとてもいいですね。

ただ、物語好きの子どもが楽しめるかどうかは分かりません。というのは、ナレーターが主人公の心情を直接描写してしまうような箇所が多く、物語としてはわざとらしい感じが否めないからです。物語というよりは、エンターテインメント性のある教科書と位置づけた方が、素直に楽しめるように感じました。

(参考)
よい点・悪い点リストを使った選択の方法 – *ListFreak

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