ミニレビュー
著者が『希望の国のエクソダス』を書くにあたり行った専門家へのインタビュー13編をまとめたものです。
たくさん取材をして書いたんだろうなあとは思っていましたので、取材した資料の一部が(もちろん対談形式に編集されていますが)読めるのは面白い。
誰しも問題意識みたいなものは持っていて、例えばジャーナリストであれば取材して得た知見をそのまま流していくわけですが、著者は小説家ですから、近未来を描いた物語で問題提起してみようと考えた。仮説を立て、情報収集を行いながら、自分の問題意識をどうやったら研ぎ澄ました形で読み物に詰め込めるのかを考える。そういう作業が垣間見えました。