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すぐれた意思決定―判断と選択の心理学


ミニレビュー

恋愛から国際紛争に至るまで

日々の些事から一生の大事まで、われわれの人生は意思決定の積み重ねです。

「すぐれた意思決定」というのは魅力的な言葉です。ついつい
「正解」に導いてくれる、すくなくとも
「外れ」を無くしてくれる、
何か黄金律のようなものを期待してしまいます。

ただ、生活でも仕事でもそうですが、結果に影響を及ぼす原因が数多く絡み合っている中では、一つの意思決定がどの程度結果を左右したのかなど、分からないケースがほとんどです。

では何をもって「すぐれた」意思決定と言えばいいのか。意思決定は起-動線のテーマそのものでもあるので、興味を持って読みました。著者は

・目的にあっていること
・プロセスが重視されていること

この2点がすぐれた意思決定の条件であるとしています。

これはとても「すぐれた」定義です。この2点に照らして本書をじっくり読んでいくと、目標を定めること、よい習慣作りを重視すること、そして粘り強く進むことといった、いわゆる成功法則のたぐいの根幹に、この2点を見出すことができると思います。

とても中身の濃い本ですが2002年に文庫化(初版は1997年)されており入手も用意です。旅行・出張のお供に。