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コンセプトノート

196. “A sense of excitement”(すごいぞ!感覚)

“A sense of urgency”(急がなきゃ!感覚)があれば、仕事の生産性は大幅に高まります。これをチームで共有するために必要なのが、”A sense of excitement”(すごいぞ!感覚)。「急がなきゃ!」と感じるためにはそれなりの理由が必要です。「目的意識の共有」と言ってもいいですが、もっとひらたく、「すごいことやってるぞ!」という感覚をそれぞれが持つということだと思います。

わたしがそう信じるようになった経験を書いてみます。

アメリカで働いていたときの話。非常に納期の短いプロジェクトのマネジャーを務める機会がありました。自分を含む10人のメンバーがロケットスタートで立ち上がり、そのままゴールまで走り切らなければ間に合いません。
どうすればよいか悩みに悩んだ末、キックオフ(立ち上げ)ミーティングで、スピーチの時間をもらうことにしました。そして大まかには下記のようなことを、拙い英語で伝えました。

「2つの感情を皆と共有したい。
1つめは、”excitement”。このプロジェクトは、A社というグローバル企業の中でも先駆的な試みであり、多くの人がプロジェクトの成否に注目している。自分は、このプロジェクトが我々に任されたことにとても興奮しているし、皆も同じように感じていると思う。A社にとってはもちろん、我々一人ひとりのキャリアにとっても、記念碑的な仕事にしよう。

2つめは、”A sense of urgency”。このプロジェクトは、厳しい時間的制約を受けている。これはパイロット(試験)プロジェクトであって、この1.5ヶ月で一定の成果を挙げて初めて、次のプロジェクトの提案が可能になる。この1.5ヶ月に集中し、必ず成功させよう。」

始めてみれば、そんなことは言わずもがな、全員でよくハードワークをこなし、盛大な打ち上げで終えることができました。