相談の功罪
何か問題を抱えていて、誰かに相談を持ちかけるとしましょう。
自分なりに迷い抜いたうえでの相談ですから、
「あれは試した?」「これは?」と聞かれるようなことはたいがい検討済み。
あれもダメ、これもダメと答えることになります。
気の短い聞き手だと
「相談したいというからアイデアを出してやっているのに、そんなにネガティブでどうする!」
となります。
上手な聞き手はもう少し粘り強くつきあってくれます。
特に仕事の相談であれば専門外の人、
個人的な相談であれば自分をよく知らない人からは、
事情を知らないがゆえの提案が飛び出してきたりします。
「そう簡単にはいかないんだよね、ウチの場合…」
といいながら、それでも問答を重ねているうちに、
自分なりにどこかに光明を見出したりします。
相談の手前で「できっこない」と決めつけてしまうのが「負けグセ」というやつ。それよりは誰かに相談した方がいいですが、発想の転換をいつも他人に頼る「相談グセ」がついてしまうのも考えもの。
「5対1メソッド」
先日読んだ“Develop a 5 to 1 habit”(WorthWhile)というエントリでは、ネガティブな発想に偏ってしまう状況を自分で打破するための簡単な方法を提案しています。
ノートを一冊用意します。問題(障害)を感じるたびに、その問題をなんとかする方法を5つ書き出していきます。
それを繰り返していくと、問題にぶつかっても「できない理由」をあげつらう前に「もし乗り越えられるとしたらこんな方法が…」という方向に頭が回るようになる、というもの。とてもシンプルですね。
とにかく解決策を考えるクセをつけるという本来の目的以外に、問題が解決してからノートを読み返すことで、自分の発想のクセが分かるというメリットもありそうです。
「相談」が自分の発想のクセを「他人」に発見してもらうことだとすれば、
この「5対1メソッド」は、自分の発想のクセを「時間」に発見してもらうことだと言えそうです。