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コンセプトノート

146. 3倍の仕事をする方法

先日、ある方(以下Aさん)から以下のような相談を受けました。

・最初の仕事ではそれなりに重用されていたものの、仕事に変化が感じられなくなってきた。
・このままでは何の強みもない30歳40歳になってしまう気がしたので、もっと確かなもの(業務知識や専門性など)を積み上げていける仕事が望ましいと思い、IT業界に転職した。
・IT業界ではたしかに専門性が重視されているが、必要とされる技術の幅が広く、かつ移り変わりが速いことにとまどっている。なるべく損のないような学び方をしたいのだが、どうすればいいだろうか。

一般に業務知識や専門性は陳腐化していきます。
特にIT業界ではそれが顕著です。

Aさんは現在、あるソフトウェア製品を中国で開発して日本で販売するプロジェクトへの参画を打診されているそうです。しかし、その製品の知識もまた数年で使えなくなってしまうかもしれないことを考えれば、何かを積み上げる仕事とはいえないのではないか。そう考えて迷っておられました。

「それはその仕事から何を得ようとするかによりますね…」と陳腐なコメントをしかけたとき、同席されていた方が非常に印象的なアドバイスをされました。

「Aさん、3倍の仕事をする方法を知っていますか?」
「?」
「一つの仕事に3つの目的を持つんです」
「! …なるほど、そういうことですね」

Aさんに提示された仕事は、特定の製品に関わる仕事ではありますが、学ぼうと思えばこういうことも学べますね、という話になりました。
・会計業務の知識(そのソフトウェア製品の機能)
・ゼロから製品の開発・販売体制を築くという事業経験
・グローバルプロジェクトの運営

「仕事は、そこにどのような意味づけをするかによって感じる意義も得られる経験も違います」
というような抽象的な言い方だと、ともすると説教臭いですし、聞いた方もどうすればいいかよく分からなかったりします。
「一つの仕事に3つの目的を持とう」
は分かりやすく、実効性もありそうでいいですね。

ちなみに「同席されていた方」は小林さんという方。「3倍仕事をする方法」は、小林さんが以前に書かれた「“寄らば大樹”では今後のキャリアを築けない」という記事を思い出しながらのアドバイスだということでした。