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コンセプトノート

034. 世の中の先を読むことはどれほど重要か

下は『海外在住者のキャリアビジョンあるいは「起-動線的」ニーズ』というスレッドでShingoさんが書いてくれたコメントの引用です:

そういう中でキャリアを考える時、やはり行動の基軸を必然的に自分自身に置くことになります。自分の外の人や場所においてしまうと、別離がつらかったり、将来見えずに不安になる要素が増えます。だから自分自身に置く。自分は自分と一緒にどこにでも来る(当たり前)。このことを以前会社の上司だった人と話したとき、自分自身に置くのは当たり前だとした上で、さらに「自分の思いに置く」という感じだ、と話してくれました。自分の思い、何をしたくて生きているんだろうということをベースに置くと、それ自身を客観的に見られるから今の自分が正しいことをしているか判断できるし、自分がしたいことが変わったらそのベース自身を変えることもやりやすい、ということでした。いずれにせよ、このように考えると自分自身に投資をしようという気になります。

「自分の外の人や場所においてしまうと、別離がつらかったり、将来見えずに不安になる要素が増えます」という部分を読んで、最近お話をうかがったAさんのことを思い出しました。

Aさんは転職(あるいは起業)を考える過程で起-動線を見つけ、先日オフィスに遊びに来て下さいました。Aさんは数年前に「これからの世の中はこうなる!」という思いを抱いてキャリアチェンジされたのですが、最近「そうならないかもしれないし、なるとしても世の中のごく一部の動きに終わるかもしれない」ことが不安になっているとのことでした(曖昧な書き方ですみません)。

そのとき私が差し上げたコメントはこんなものです:
『自分なりに先を読んで行動することはとても大事だと思いますが、その当たり・外れと人生の成功・失敗を重ね合わせるべきではないとも思います』

社会人は誰だって、会社に属してであれ自営であれ、社会に価値を生み出して対価を貰っています。ですから世の中の流れを知ったり先行きを予測したりするのは当然です。その予測の当たり外れで儲かったり儲からなかったりするのが商売というものです。

起-動線では「自分を活かす」前にまず「ありたい自分を知る・伸ばす」ということをやっています。自分を社会で活かすためのスキルには市場価値というものがありますから、これは世の中を読んで自分なりの賭けをしていくべきでしょう。ただその賭けに負けたら人生おしまい、というようなロジックでは負けたときに人生がつまらなくなってしまいます。そんなときに、そもそも自分のやっていることが「ありたい自分」にどう沿っているかを見失わないための「人生の歩き方」を提案しているつもりです。

# 世の中の動きが読め、そのことで儲けてみたいと思われる方には、株がいいのではないでしょうか?株なら損してもおカネだけの話です。( ← 株による資産形成を非難しているとか、そういう深読みはしないでください。私自身も株は買っています。あんまりたくさんじゃありませんけど)