“A Whole New Mind: Moving From The Information Age To The Conceptual Age”という本(1)の中で、著者のダニエル・ピンクは、これから我々に求められるであろうマインドを、以下の6つのセンスにまとめています。
性能だけでなくデザイン。
主張だけでなく物語。
専門化だけでなく統合。
論理だけでなく共感。
真剣さだけでなく遊び心。
モノだけでなく意味。
美しさを感じるセンス。
ストーリーテリングの力。
分野を超え俯瞰的に物事を捉えられる統合的な視点。
他を思いやり共感を重視する姿勢。
遊び心。
意味を問い、目的を重視する態度。
ずいぶんと高い要求です。このようなセンスが求められると著者が考える背景については、先日のノート「最強の仕事選び戦略」に一部を書きました。
ピンク氏の読みが合っているかどうか、それは分かりません。「デザイン」は最近のビジネス誌の流行り言葉ですから、半分以上は合っていそうな気がします。でも、十分に豊かな世の中であれば、そのような高い要求に応えなくたって生活できていけます。
先を読むことよりも困難なのは、自分なりに考え抜いた上でリスクを取って動く勇気を持つこと。ゼロ番目のセンスとして、ある種の「勇ましさ」みたいなものがあると感じました。
(1) 2006年に『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代』として訳出されました。