ミニレビュー
Self-help(自助)というジャンルでは最も有名な本の一冊です。
概要については、監修者である稲森和夫氏のまえがきから引用します:
本書の第一部「地上最強の商人」は、どのような人のこころのあり方、考え方が人を永続的な成功へ導くのか、それを大人の寓話としていきいきとおもしろく描いた、今までにないユニークな成功物語です。特に十巻の巻物のところで、普遍的な成功の原理原則がわかりやすく説かれています。
書かれている通り、この厚い本の核となるのは6ページほどの10巻からなる「巻物」。
書かれたものから本当に学ぶというのは難しいことです。深い感動も、時が経てば薄れてしまう。この10の小文を読者の身に染み込ませるために、第一部では物語仕立てにしたり、第二部(原著では別の本)では1年弱のプログラムを用意したりしています。
そのプログラムも、とてもシンプル。言ってみれば「読書百遍」というところでしょうか。シンプルではありますが、書かれた文字を『こころのあり方、考え方』にまで落とし込むためには、確かな方法かなと思います。考えてみれば宗教にはだいたい経典があって、繰り返し読みますよね。
気に入った引用をもう一つ。
たとえ、神の言葉といえども、それを売りこまなければ、人びとは聞いてはくれないのだ。
(P171)
#この本は、第一部が“The Greatest Salesman in the World”、第二部が“The Greatest Secret in the World”という本の翻訳です。それぞれペーパーバックで千円以下で買えるので、英語が苦にならない方は原著を試してみるのもよいかも。