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悩みと縁のない生き方―「日々是好日」経


ミニレビュー

辞書で「日々是好日」(ひびこれこうじつ)と引くと「毎日毎日毎日平和で楽しい日が続く」とあります。わたしもそういう意味(だけ)だと思っていました。しかしこの本には、バッデーカラッタ・スッタという仏教の経典のタイトル(の和訳)が「日々是好日」(にちにちこれこうにち)経である、とあります。

この本は、その「日々是好日」経(下の方に引用します)についての講演録。過去について、未来について、そして現在について、スマナサーラ氏がいつものフランクな調子で分かりやすく説明してくれています。

個人的に興味深かったのは、記憶についての次の記述。

引用:

 我々の記憶というのはいい加減です。
 我々は、怒り・嫉妬・欲などの感情で過去の現象に印をつけて、それだけを思い出すのです。

これってアントニオ・ダマシオの本に書いてあったことと同じだなあ。初期仏教の智恵がまた脳神経学で裏付けられた印象。

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