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論理的に考える力を引き出す―親子でできるコミュニケーション・スキルのトレーニング


ミニレビュー

「論理的」であることは年代を問わず必要

著者はつくばで言語によるコミュニケーションの教室を開いている方。子供が論理的に考え、他者とコミュニケーションを取れるようになるために親ができることについて書かれています。「トレーニング」といっても教本ではなく読みやすく構成されています。

トレーニングらしいところは第3章の「問答ゲーム」。難易度の低いものから、会話の中で論理的な考え方を磨くやり方が提案されています。

例えば、どんな小さな子供でも「好き・嫌い」はありますよね。
あれが好き、これが嫌いという日常的な会話の中からだって、親が多少意識的にリードすれば
・好きな理由、嫌いな理由を考えて言葉にする(主張には根拠を)
・聞かれたことに直接的で具体的に答える(話題から逸れない)
といった、論理的なコミュニケーションのエッセンスを盛り込むことができます。

ここから先は書評でなく個人的な意見。
「自分の言いたいことが上手に言えない」というのは我々にとっても大変なフラストレーションですが、子供にとっても同じです。

子供の喧嘩を見ていると、口喧嘩から叩き合いに発展するのはだいたい「言葉に尽くせない」イライラが高じた時です。
前段に口喧嘩があるならまだいい方で、叩くことしか要求のツールを持っていない子供は、お願いも交渉もできません。でも叩けば叱られます。するとますます行き詰まります。イライラが見て取れるのでかわいそうになります。

「自分の言いたいことを言葉で表現させる」というのは実に子育ての基本だと思います。

まずは自分から

…子供がどうやって会話の進め方などを学ぶかといえば、実に親の真似ばかりするので、まずは我が身を振り返らねばいけません。

しかし我が身を振り返るといっても、話しながら自分の話を客観的に分析するなど無理な話。「パパはどうしてそう思うの?」などと聞かれて初めて、根拠を添えていなかったことに気がつく始末です。

経験的によさそうだと思うのは、複数人の大人(典型的にはパパとママ)が会話に入ること。他人の会話は批評しやすいので、その場で質問を捕捉したり後で(大人の方に)フィードバックをすることが可能です。