- タイトル:こころのライティング―書いていやす回復ワークブック
- 著者:ジェームズ・W. ペネベーカー(著)、Pennebaker,James W.(原著)、照, 獅々見(翻訳)、元太郎, 獅々見(翻訳)
- 出版社:二瓶社
- 出版日:2007-06-01
ミニレビュー
引用:
このワークブックは、トラウマやなんらかのこころの動揺を抱えている人のために書かれました。(「はじめに」)
このように限定された読者向けの本をなぜ手に取ったかというと、「書く」ことについての本を図書館でサーチしていたからです。たしかに特別な目的のために「書く」ワークブックなのですが、書くことによる癒しのテクニックは、幅広い用途に応用ができるように思いました。
著者は社会心理学者であり、expressive writing、すなわち「こころの奥底にある感情や考えを余すところなく吐き出して書くこと」(「訳者あとがき」より引用)による癒しに注目し、研究を重ねています。その著者にして『どのように、いつ、あるいはなぜ、こころのライティングが有益なのかについては、未だにはっきりしていない点もあります』と認めているとおり、万能薬というわけではないとのこと。しかし心理学あるいは医学分野での臨床研究からは、効果の高い方法として認められているそうです。
いつ、どのように、どれくらい書いて、書いた文章にどう向き合うのか。様々な手法が紹介されています。こういった学術的なアプローチが、目標設定とか意志決定に対してもなされるといいなあ。
(参考)
書くという癒し