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ひとつ上のプレゼン。


ミニレビュー

この本の「プレゼン」は、ほぼ広告会社の提案プレゼン(この類のプレゼンこそが「プレゼン」の源なのだという説明が冒頭にあります)。18人の、その道のプロが、自分のプレゼン作法やプレゼンに対する思いを語る、「ひとり『プロフェッショナル』(←NHKのTV番組)」集といった感じ。

わたしを含め多くの人にとっては見たこともない世界の話なのですが、それでも興味深く読んでいけました。日頃見聞きしている広告の話ですし、広義の「プレゼン」という文脈では役に立ちそうですし、何より顧客との真剣勝負に挑む(そして楽しむ)職人たちの話ですから。

同じ時代、同じ業界でしのぎを削っているプロたちが、お互いにそれとなく言及しながら、基本的には独り言をつぶやいている。まったく反対のことを言っていたり、同じことを言っていたり。緻密な人もいれば、感性だけみたいな人もいる。しかし皆さん一流のプロフェッショナルなわけです。敢えて共通点があるとすれば、借り物の方法論などで武装せず、自分の好きな・得意なやり方を極めていくという生き方でしょうか。