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レクサスとオリーブの木―グローバリゼーションの正体


ミニレビュー

『問題はグローバル化ではないのだよ、愚か者』を読んだので、「グローバル化とえいば」ということでこの本を採り上げました。

「マクドナルドが進出している2国同士では戦争が起きていない」という話を聞いたことがあるでしょう。それはこの本の下巻の先頭に出て来ます。

書評を読んでいくと、好き嫌いが分かれています。
【好き】
・ 豊富な知識と人脈を駆使してグローバル化とは何かを丁寧に解説している
・ 平易な文章と多くのエピソードのお陰で読みやすい。さすがジャーナリスト。
【嫌い】
・ アメリカ的傲慢さに満ちていて、読んでいると腹が立ってくる。

両方その通りだと思いました。(たとえ事実だとしても)グローバル化=アメリカ化であると断じることが国外の読み手にどういう感情をもたらすのか、想像がつきそうなものなのに。裏を返せば、これは基本的にはアメリカ人のための本だと言うことです。下巻にはちゃんと(?)「傲慢な国アメリカ」「アメリカはなぜ嫌われるのか?」などと自己分析をしているくだりがあります。これが米国に居ながら書かれた本であれば総スカンでしょうけど、著者はとにかく世界中に足を運んでいます。さながらアメリカ人ジャーナリストの世界見聞録で、ここが説得力の源泉でもあるのでしょう。

1998年までの見聞に基づいて執筆され、1999年に出版されています。日本語版は2000年初頭に発売。著者は911後に『グラウンドゼロ アメリカが初めて体験したこと』を著しています。