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戦略「脳」を鍛える


ミニレビュー

文脈は経営戦略ですが、基本的な内容は発想法(インサイトと呼んでいます)の本です。

定石を踏まえたうえで、その場に臨んでインサイトをひねり出すためのものの見方・考え方が紹介されています。

「インサイト」というと神秘的な洞察を創造してしまいます。しかしこの本のやり方はかなり王道(常道)を行くもので、例えば「パターン認識」というやり方を推奨しています。例えばファースト・ムーバーズ・アドバンテージだとかスケールカーブだとかいうような戦略論の定石に近いパターンは、ある程度数を覚えてしまう。個々の事例に出会うたびにそのようなパターンとの照合を意識していくことによって状況判断が速くなるし、さまざまな事例を記憶しやすくなるということ。
わたしは碁も将棋もあまりしないのですが、定石を覚えると盤をパッと見て「これはこのパターンだな」と分かるそうですね。それの戦略版をやろうということです。

とても体系化された内容なのですらすら読めます。社会人をやっているうちに身につけた我流のやり方を整理する意味でも役に立ちそうです。