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ポストモダン・マーケティング―「顧客志向」は捨ててしまえ!


ミニレビュー

顧客にへつらうことなかれ

お客を憤慨させて売上を上げる、真実を誇張した仕掛けで売る、束の間と欠乏で狂乱させて売る…などなど、目次だけ読んでいくとキワモノ本のようですが、中心となるメッセージはシンプルです。

マーケティングの目的は売ることである
→この目的を達成するための方法はいろいろある
→それなのに最近のマーケティング論は顧客第一主義、顧客に尽くすことにしかフォーカスしていない

では「顧客に尽くす」以外の売り方とは何か。それが本書でいうTEASEです。これはTrick(トリック/引っかけ)、Exclusivity(限定)、Amplification(増幅/噂)、Secrecy(秘密)、Entertainment(娯楽性)のこと。騙してじらして噂を広めて隠して盛り上げて、売る。

「目立つ」という本質を忘れていませんか、という点で『「紫の牛」を売れ!』に通じるものがあります。

ハードカバーで300ページ超、値段も2400円なので、暇つぶしに読むには重量級ですが、顧客志向に疲れた(笑)営業・マーケ方面の方ならば面白く読めると思います。