- タイトル:勝者の決断
- 著者:半藤 一利(著)、童門 冬二(著)、成 君憶(著)、後 正武(著)、松岡 正剛(著)、中條 高徳(著)、矢澤 元(著)
- 出版社:ダイヤモンド社
- 出版日:2006-05-19
ミニレビュー
『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』誌が、兵法を題材とした論文で編んだアンソロジー。
第1章 参謀が組織をつくる
第2章 将が撤退を決断する時
第3章 『三国志』のリーダーシップ論
第4章 孫子の戦略学
第5章 知的リーダーの肖像
第6章 規律は組織の命脈である
第7章 強い軍隊はボトムアップで動く
戦争物や兵法に興味のある方は、よく知った事例から戦略思考が学べるので楽しい本でしょう。そちら方面に疎いわたしは、第4章と第5章を特に面白く読みました。
『孫子』は単に目の前の敵を叩く方法ではなく、戦略思考の教科書のようです。解説書の類は以前にも読んだことがありますが、現代語訳などがあれば読んでみたくなりました。また第5章は編集工学研究所所長の松岡正剛氏のインタビュー。氏の語る、ビジネス界のリーダーが持つべき「知のリーダーシップ」とは:
・情報を組織的に編集し直すこと
・予測可能な知と予測不可能な知を分け持って組み立てること
・矛盾を恐れないメッセージを発信する知を持つこと