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アマゾンの秘密──世界最大のネット書店はいかに日本で成功したか


ミニレビュー

ネット書店amazon.comの日本版であるamazon.co.jp。その立ち上げに参画した著者が、2000年3月から2002年6月という草創期〜成長期のアマゾンを振り返った本です。

「秘密」といっても別に何かを暴露する本ではないですし、成功の奥義が書かれているというわけでもありません。「いかにローンチ(立ち上げ)に成功したか」という副題の答えとしては、「愚直にやり切ったから」ということが答えになると思います。

というわけでオペレーションには秘密はありませんが、サービスをリリースするまで外部に情報を出さないという点では、アマゾンは秘密主義を貫いています。
それはなぜかといえば、顧客・株主から過大な期待を持たれてしまうリスクを避けるため。
期待によって乱高下する株価(に反応する投資家)に苦しめられた経験から生まれたのでしょうね。

あとはやはりインサイダーならではの小ネタが楽しいです。

引用:

 

 これはあまり知られていないことだが、ジェフ・ベゾスがオンラインで書籍を扱うビジネスモデルを考えたとき、当初は現在のようなウェブベースのものではなく、メールのやり取りを中心としたビジネスモデルを考えていた。(略)
 こうしたオートメールの充実の背景には、できる限り顧客とのやりとりを大切にするという対面販売的なベゾスの哲学が存在するといえるだろう。