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断る力


ミニレビュー

「おわりに」によれば、この本は「独立」をテーマにした20代向け著作の続編として、30代向けの本として構想していたとのこと。30代に向けて、自身の経験を活かして何を伝えるべきかと考え、「断る力」というキーワードが出るまでに半年以上かかったとあります。

なんとなく、分かりますね。言いたいことがたくさんある人は、いいキーワードさえつかめれば、それを核にしてメッセージを組み立てることができます。自立したライフ(&ワーク)スタイルを提案した後、それを支える力は何かとお考えになっていたのでしょう。個人的には、この「おわりに」の部分に一番共感しました。

のっけから話が逸れてしまいました。他の著作と同様(すべてに目を通しているわけではありませんが)、すっきりした展開です。この筆力は素晴らしいですね。一連の勝間スタイルに共感されている方ほど、本書で述べている「断る力」の重要性にも共感できるのではないでしょうか。

メッセージそのものではないところで、ちょっと気になる点も。「〜が、〜が、」とつなぎながら長文にしてしまう、いわゆる「が・が文」など、他の著作と比べると推敲がやや不十分かなと思う箇所がいくつかありました。それも含めて「勢い」と受け止め、語り口調だと思えば楽しんで読むことができます。