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たったひとつのたからもの


ミニレビュー

ある人に教えられて、「あなたに会えて」という生命保険のCMをWebサイトで見て、6歳ちょっとで亡くなってしまった男の子の話を知りました。その後、お母さんがこの本を出されているのを知りました。

一ケタ歳の子の親が読むにはかなり辛い内容で、じっくり読めませんでした。ただお母さんが撮られている写真が素晴らしい。上手だなあと思っていたら、高校時代に写真部だったとのこと。

わたしは知らなかったのですが、このCMはとても大きな反響を呼んだそうですね。遅ればせながらムービーを見て、覚悟と元気をもらいました。しかし、生命保険会社がこれを企画した意図が今ひとつよく分からない。

引用:

制作したCMは、「家族愛」「人間愛」など人それぞれにある愛の形を、心あたたまる一瞬をとらえた様々なスナップ写真を通して表現しています。「あなたの守りたい人は、誰ですか」のメッセージのもと、愛情の表れである生命保険の意義・必要性を改めて語りかけています。
明治安田生命のWebサイトより

秋雪くんが限られた命を精一杯生きたというメッセージは、繰り返しになりますが、一ケタ歳の子を2人持つ親として痛いほど受け取りました。

しかし、秋雪くんのストーリーからどのように「生命保険の意義・必要性」を読み取るべきなのでしょうか。

生まれた瞬間から
『生後半年のあいだに風邪をひいてしまったら、それで終わり』
『いちばん幸運な道をたどったとしても、十年が限界』
という秋雪くんが、もし望んだとしたら、生命保険に入れたのでしょうか。
お父さんお母さんは生命保険を掛けたかったのでしょうか。

感情が強く揺さぶられたがゆえに
→「あなたの守りたい人は、誰ですか」
→「愛情の表れである生命保険の意義・必要性」

という曖昧な因果関係で生命保険という高額商品を考えさせるやり方が、気になってしまいます。

ともあれ、今を生きる大事さを考えさせてくれるのでこのカテゴリ。