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ウォール街で勝つ法則 − 株式投資で最高の収益を上げるために

過去45年間の市場データに対し、異なるポートフォリオで、実際に投資していればどれくらい利益が出たかをシミュレーションしている。
PER、PSR、ROE、EPS、株価年間成長率、資本の大きさ、などなどを数学的な条件式にして、各種の組み合わせでポートフォリオを作成している。
バフェットやピーターリンチのような銘柄選定に関する薀蓄披露はなく、淡々と数学的な分析を示していく本書の内容はある意味、小気味良い。
個人投資家の視点からは、本書が示すリスクヘッジのためポートフォリオの銘柄数は50、最低でも25以上にするということへの資金的な課題や、実際の投資で企業活動の内容を無視して数学的な論理式で導かれた銘柄に対して投資するには相当の勇気がいるという点で、そのまま実践するのは難しいと感じる部分もある。
しかし、本書の内容を応用して投資銘柄を選定することで長期投資に勝てると思わせるに足る内容である。