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コンセプトノート

151. 占いと格言と座右の銘

『一瞬で信じこませる話術コールドリーディング』という本によると、占いなどには「誰に対してもヒットするような表現」(ストックスピール)が多く使われているとのこと。

適当なサイトを見てみると、わたしの今日(2005年11月4日)の運勢はこんな感じでした。

今日はこれまで努力してきたことがようやく結果となって現れるときです。普段は到底なし得ないことでも、今のあなたならば努力によってやり遂げられるかもしれません。
(Yahoo!占い – 12星座占い

たしかに誰にでも当てはまりますし、外れても責任を問われないような内容と表現ですね。そもそも一日の終わりに占いを思い出す人はいないでしょう。

一方、起-動線では「本日の格言」という無料サービスを提供しています。3行程度のコードを貼り付けておくだけで日替わりの格言が表示されるという便利なサービス。

起-動線自身にはありませんので、例えば「シゴタノ!」にお邪魔してみるとこんな格言でした。占い同様、誰にでも当てはまりそうです。

私たちの人生は、私たちが費やした努力だけの価値がある。

モーリアック

日替わり格言を読むことも、占い同様に受け身な作業に見えます。しかし占いが一方的な通告なのに対して、格言をどう受け取るかは自分の選択です。
さらに格言は、短いがゆえに個人的な解釈の余地を残します。たとえば上の格言は、「努力は必ず報われる」「努力の伴わない幸運を当てにするな」「努力そのものが人生の価値なのだ」など、いろいろに読み取れます。

気に入った格言に自分の解釈を盛り込み、大事に育てていったものが「座右の銘」。もちろん自作の言葉でも構いません。起-動線にも「座右の銘ミュージアム」というコーナーがあります。

単に座右の銘を持つだけでなく、習慣にしてしまおうとしたのがベンジャミン・フランクリン。フランクリンは自分のポリシーを十三徳としてまとめ、毎週重点的に守る徳を1つ決めたというエピソードがありますね。十三徳は節制、沈黙、規律…といったもので、フランクリンが自分のために定めたものではありますが、これもまた多くの人が見習いたいと思うようなものばかり。
※この十三徳、自分ナビ作成プログラムの「ありたい自分」リストに相当します。

言葉を大事にし、自分なりの解釈を持ち込んでポリシー・ステートメントを作る。この作業には早すぎるということはありません。どうせ修正していくのですから。

ちなみにフランクリンが十三徳を決めたのは25歳のときだそうです。