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コンセプトノート

201. コミットメント=状況に踏み込む心

日本語にストレートに訳しづらい言葉の一つに「コミットメント」があります。辞書や仕事での使われ方からすると、「責任を果たすという約束」というくらいが適当かなと思っていたのですが、どうもしっくり来ない。

先日読んでいた『ザ・チョイス 人生を決める16の選択』という本では、「コミットメント」に「状況に踏み込む心」という訳を当てていました。「なるほど!」と思わせる力のある言葉でした。

そこで考えてみました。「状況に踏み込む心」にあって「責任を果たすという約束」にないものは何か。何らかの「状況」です。

ゼロからのスタートではなくて、既に、典型的には悪い「状況」を引き受けた上で、責任を果たす。その重さが、「責任を果たすという約束」という訳には盛り込めていなかったことに気がつきました。

新しいチャレンジは、ゼロリセットされた状態から始めたい。
ついそう思ってしまいます。
しかし、そういうときに思い出されるのが、田坂広志さんのこの言葉。

 卒業しない課題は、追いかけてくる。

逃げてしまった問題には、後でまたぶつかることになるということです。

折しも、年末です。
「新しく始めること」と並べて、
「やりかけていて、やり遂げること」も、
併せてリストアップしておきたいと、思います。