1月は、年始のあいさつ状などをきっかけに、人と会うことの多い月です。今週、都心で一堂に会した4人は、全員がひとりカンパニー(および予備軍)。各自、自分のテーマを追いかけつつ収益を確保する苦労を分かち合いました。
お互いそれなりの決意をもって独り立ちしたはずだが、やっぱり大変そうだな……と思い返しながらの帰り道、電車の中で読んでいた本にハッとする記述がありました。
「気がついたら、なりたくないと思っていた自分になっていたんです」と、われわれがコンサルティングをしたある経営者(エンジニア)は語った。
知性に不足のない人たちが、なぜこのようなことになるのだろうか?
― ダニエル・ゴールマン他 『EQリーダーシップ』
「気がついたら」というところが恐ろしい。もがいてもがいてもなりたい自分になれない、というのならまだあきらめもつくけど、「気がついたら〜なっていた」というのは嫌だなあ。そう感じました。今日の4人は、(他の不安はいろいろあれど)この点においては大丈夫かな、とも。
ローガン・テスト
「気がついたら〜なっていた」というのは、同書にもあるように「茹でガエル症候群」です。そして茹でガエル症候群に陥っていないかどうかをチェックする簡単なテストになるかもしれないとして著者が紹介していたのが、次のコラムです。
ローガン・テスト
おじさんの家へ一週間遊びに来た九歳のローガンは、毎朝早起きしようと目覚まし時計をかけて寝た。ところが、おじさんが忍び足で階段を下りていく足音がした瞬間に、朝の五時であろうと五時半であろうと、ローガンはベッドからとび起きた。毎日が楽しみで、一秒でも長く寝ているのが惜しかったのだ。ローガンの母親から「あの子はいつも朝七時半から八時ごろに起きます」と聞いていたおじさんは驚いた。ローガンが眠っている早朝のうちに仕事を片づけようと思ったのに、起きたとたんに子供が駆けてくるからだ。
もう予想がつくと思います。テストといっても点数を付けるようなものではありません。最近ローガン君のように暮らしているだろうか?と自分に問いかけるだけのことです。
もしローガン君とはほど遠いということであれば、仕事でも趣味でも「朝30分早起きしてでもやりたいこと」を探してみるところから始めるのがいいかもしれません。