バジルという青年は、苦学して弁護士免許を取りました。ところが免許を手にしても、なぜかあまりうれしく感じません。それより1000倍うれしく思い出せるのは、学童保育で子どもたちと過ごした時間。バジルは学費を稼ぐために、学童保育で子どもの面倒を見るアルバイトをしていたのです。
子ども向けの本に、そんな話がありました。こう続きます。
好きなことや、やりたいことや、やっていると気分がいいことを見つけるのはかんたんなことじゃない……。成功や失敗をしてどんな気持ちになるかということではっきりわかることがある。自分にとってなにがたいせつで、なにがあまりたいせつじゃないのかということだ。
ブリジット・ラベ、ミシェル ピュエシュ 『哲学のおやつ 成功と失敗』 (汐文社、2008年)
「チャレンジ」がいいのは、それが「行動」なので、かならず何らかの「結果」が出るところ。「結果」を目にすると、いやおうなく「感情」が動きます。
やってみて、どう感じるか。これは、不思議なことに「思考」を重ねて分かるものではありません。