Goalaholic(目標中毒)という言葉を、”Goal-free Living”という本で拾いました。読み始めたばかりですが、言葉だけでも十分示唆的ですので、本の内容とは関係なく「目標中毒」という言葉について考えてみます。
「目標」との付き合い方は難しいものです。
目標は、ある目的のために、立てて、追って、達成するもの。
目標を達成したいと思うなら、強いコミットメントが重要。
それが達成率自身を上げます。「達成できなくてもいいや」と
思って目標を立てたとしたら、きっと未達に終わるでしょう。
しかし、目標に過剰にこだわることには下のような弊害があります。
- 目標を立てる(明確なゴール地点を定める)という行為自身が自分へのプレッシャーとなり、却って悪い結果を招いてしまう。
- 目標に追われ、未来のために現在を犠牲にしてしまう。そして未来のある時点で目標が達成できなかったときに大きなショックを受けてしまう。
- 目標に向かって行動した際に生じる副作用(他の目的を阻害するなど)に気付かず、総合的に見ると人生を楽しめなくなってしまう。
- 目的が変わっているのに気付かず、最初に定めた目標を達成することが自己目的化してしまう。達成してからそれに気が付き、大きな喪失感を味わってしまう。
我々は単一の目的のために生きているわけでもないし、単一の目的を達成できるかもしれない目標を達成するためだけに生きているわけでもない。
この本では、目標中毒の人に向けて8つの心得をまとめてくれています。目次を意訳してみましたので、心当たりの方はじっくり味わってみてください。
- 地図でなくコンパスを持とう。
(Use a compass, not a map) - どの道を行っても誤りではない。
(Trust that you are never lost) - チャンスは意外に多く、ただしそっと、巡ってくる。
(Remember that opportunity knocks often, but sometimes softly) - 今手にしているものを慈しもう。
(Want what you have) - 冒険を楽しもう。
(Seek out adventure) - 人のつながりを育てよう。
(Become a people magnet) - できないことを認めよう。むしろ強みにしよう。
(Embrace your limits) - 結果がどうなるかにこだわらず、今に集中しよう。
(Remain detached)