例えば「提案が通らなかった」とします。
残念ながら結果としては失敗でした。
残念ではありますが、
個々のチャレンジについては、結果はコントロールできません。
ある提案が通るか通らないかは、やってみないと分かりません。
しかし打率 ― 10回提案をして何回通るかという視点 ― で考えれば、
ある程度予測も可能ですし、その数字を上げることもできます。
では失敗を、打率を上げる材料として活かすためにはどうすれば
よいのでしょうか。できるだけシンプルなステップを考えてみました。
1.ミスを具体的に把握する(漠ミスを詳ミスに)
2.詳ミスの、元々の仮定を思い出し、下の2つを問う
・その仮定の誤りを事前に正せたか?
・もう一度同じことをするとしたら、どうするか?
1.ミスを具体的に把握する(漠ミスを詳ミスに)
「提案が通らなかった」という最終結果(漠然としたミス=漠ミス)だけを
見ていては手の打ちようがありません。
どこでミスをしたか、そのミスの原因は何であったか
(ミスの詳細化=詳ミス)を振り返ります。
例えば
・質問がたくさん出て、結論に至る前に時間切れになってしまった
・相手の予算が少なかった
・競合B社の提案が素晴らしすぎた
相手の予算が(仮定より)少なかったとか、
競争相手の提案が(仮定以上に)素晴らしかったという事実は
自分のミスとは言えません。
しかし、自分がどんな「仮定」を置いていたか、
その仮定の置き方を改善できないかという視点で考えれば、
次のチャレンジに向けたヒントが拾えるはずです。
2.詳ミスの、元々の仮定を思い出すし、下の2つを問う
・その仮定の誤りを事前に正せたか?
・もう一度同じことをするとしたら、どうするか?
1.で挙げた例をそれぞれ考えてみます。
「質問がたくさん出て、結論に至る前に時間切れになってしまった」
・この詳ミスの仮定は?その仮定の誤りを事前に正せたか?
→ 黙って最後まで聞いてくれるという、暗黙の前提を置いてしまった
・もう一度同じことをするとしたら、どうするか?
→ 結論の概要を先に述べておく、絶対説明するスライドを
特定しておく、等々…
「相手の予算が少なかった」
・この詳ミスの仮定は?その仮定の誤りを事前に正せたか?
→ 提案を求める以上、予算は確保されているものと考えてしまった
・もう一度同じことをするとしたら、どうするか?
→ 提案前にヒアリングの機会を設ける
「競合B社の提案が素晴らしすぎた」
・この詳ミスの仮定は?その仮定の誤りを事前に正せたか?
→ B社がここまで戦略的な価格で提案するとは想定外だった
・もう一度同じことをするとしたら、どうするか?
→ 競合の姿勢についてできるだけの情報を入手し、
場合によっては力を抜いてしまう
詳ミスは詳細であるほど、よいフィードバックを産み出せます。
たとえば
「質問がたくさん出て、結論に至る前に時間切れになってしまった」
といっても、
・聞き手が当然知っているはずの事柄についての質問が多かった
→ 聞き手の知識を確認しておく、事前に資料集を配っておく…
・事実関係をただす質問をたくさん受けた
→ 根拠資料を揃えておく、後日送付すると言って先に進む…
・予算に関する質問が多かった
→ 聞き手の興味について事前に確認しておく…
といったように、どのような質問が多かったかを考えることで
具体的な改善策も考えつきやすくなると思います。
成功よりも失敗から学ぶことの方がはるかに多いとは
よく言われる話です。
どうせ10割の成功はないのです。
成功する確率を上げるために失敗が「必要」である
と考えると、チャレンジの方程式が見えてきます。
・一発勝負を避け、細かいチャレンジの積み重ねにブレークダウンする。
・個々のチャレンジの失敗を確実にフィードバックする。
という感じでしょうか。