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コンセプトノート

059. 21世紀の事業は「ひ・み・つ・ね」

先日参加したイベントで、サンブリッジというベンチャー支援企業を経営されているアレン・マイナーさんの話をうかがいました。(偶然ですが、起-動線が協業させていただくアットマーク・アイティはサンブリッジの投資先のひとつです)

よく、事業はヒト・モノ・カネなんていいますね。アレンさんが作った、これからの事業の成功要因というのが面白かったので、書いておきましょう。記憶に頼って書きますので、もしかしたら間違いがあるかもしれません。さらに、頭の中で脚色しているかも。

キーワードは「ひ・み・つ・ね」。
まずは「と」。人の何が大事なんだ?というのをよく考えていくと長くなってしまいますが、軍資金の多寡や事業モデルの巧拙でなく「人」をいの一番に挙げておられたことには、それだけの重みがあります。

つぎに「りょく」。その事業がどれだけ人を惹きつける魅力を持っているか。「どれくらい儲かるか」ということだけではありません。手伝う「甲斐」があるとか、「意気」に感じて、とか言いますよね。はなはだ曖昧な言葉のようですが、たしかにそのような輝きを感じる事業とそうでない事業はあります。

これは、実は「誰が語るか」に依存しています。たとえば今年のSTYLEで優秀賞を取ったかものはしプロジェクト。カンボジアの子どもの売春を防ぐために職業訓練学校を作ろうというベンチャーです。こう話を聞いただけでは、もちろん理解はできるものの、「日本にだって子どもの問題は山積みされているのに、なぜカンボジアなのか」と思いませんか。

でも代表の村田さんが語る言葉を聞けば、
彼女が現地で見聞きしてきたことを聞けば、
彼女にはこれしかできないことが分かります。
逆に、これは彼女が真ん中に腰を据えてこそ人を惹きつける事業となるのです。

そして「き」。ツキ、幸運です。生まれつきツキの多い人がいるかどうかは知りませんが、チャンスをチャンスとしてつかまえられること。これを称してツキと呼んでいたと理解しました。

最後に「っとわーく」。ネットワークです。上の3つが満たされれば自然に広がってくるような気がします。

どうですか、ベンチャーキャピタリストとは思えない浪花節でしょう?でもすごく共感しました。「パーソナリティこそが最高の戦略である」というのは田坂広志さんの言葉ですが、アレンさんの「ひ・み・つ・ね」も、要するに「事業はパーソナリティが創るものである」と言っているに等しいですね。

わたしは、たとえば起業をチャレンジにすえて自分ナビ作成プログラムを回してみることで、「み」と「つ」が分かるんじゃないかな、と思いました。
誰でもない自分がその事業に取り組む意味を語れるようになれば魅力につながりますし、何を待っているのかを知り、備えることができればツキをツキとして自覚できます。
「ね」は起-動線がまさに提供したいものですね。

残るは「ひ」。その「人物」を磨けるのは自分だけです。起-動線が、自分ナビが、よき鏡となれたら幸いです。

# 洗脳すれば「人物」も変わる?可能かもしれませんが、起-動線の役目ではありません(笑)。