FASTCOMPANYという雑誌のサイトを眺めていたら、“What Did You Do During the 2000s?”(2000年代の最初の10年、何をしてた?)と題された記事があって、思わずクリックしてしまいました。(著者はSeth Godin、『パーミションマーケティング』など数冊が和訳されています)
いまわたし達がバブル以降のこの10年ちょっとを回顧しているように、2010年を過ぎれば2000年から2010年を振り返ることになります。そのとき自分に質問することはこんなことだというのです:
What did you do back when interest rates were at their lowest in 50 years, crime was close to zero, great employees were looking for good jobs, computers made product development and marketing easier than ever, and there was almost no competition for good news about great ideas?
- 金利が過去50年間で最低で、
- 治安もめっぽう良くて、
- 能力のある人がたくさん職を探していて、
- ネットのおかげで商品開発とマーケティングがこれまでになくカンタンになって、
- すごいアイディアがあっても飛びつく人はほとんどいなかった、
そんな10年に自分は何をした?という質問です。もちろんアメリカの事情ですが、まあ日本でも似たようなものでしょう。
迷ったときに、将来の自分が振り返る過去として今を考えてみる。
自分を、自分の置かれた環境を、なるべく客観視して考えるやり方としていい方法だと思います。
上でGodin氏が挙げたのは「時代」の様子だけですが、個人の生活も10年あればずいぶん変ります。たとえば30歳の独身男性が2013年に今を振り返るとしましょうか。おそらくは結婚し、子供がいて、世間でいう転職適齢期を過ぎた40歳の自分が振り返る30歳の自分。もしかしたら自分を今の場所に繋ぎとめているものが小さく見えるかもしれません。
他にも、なぜ「いま」が冒険に好都合な時期なのか、いろいろ書いてありましたが、わたしが気に入った一節はこれです。
The thing is, we still live in a world that’s filled with opportunity. In fact, we have more than an opportunity — we have an obligation. An obligation to spend our time doing great things. To find ideas that matter and to share them. To push ourselves and the people around us to de-monstrate gratitude, insight, and inspiration. To take risks and to make the world better by being amazing.
実は、僕らはまだまだチャンスに満ちた世界に住んでいる。
チャンスがあるどころじゃない、義務があるといってもいい ―
何か素晴らしいことに時間を費やして、
インパクトのあるアイディアを作り出して、世に問うて、
僕らと周りの人たちに、感謝や、気づきや、インスピレーションを与えながら、
リスクを取って世界を変えていく、驚くべき存在になる。
そういう義務だ。