ミニレビュー
『霊魂論』『デ・アニマ』などといったタイトルで訳されてきた、アリストテレスの代表作。言葉をわかりやすくし、充実した解説をつけ、見開きページごとに注を入れていくといった工夫によって、とても読みやすくなっています。
とはいえ、本来とても難しい内容の本です。たとえば心を定義して
『したがって、心とは「可能的に生命をもつ自然的物体の第一の終局態」ということになる。』(p71)
と言います。うーむ、という感じです。解説の
『アリストテレスの考えでは、「心」とは、生物が「生きている」と言われるとき、その原因にあたるものである。』(p201)
というような文に助けられて、ようやくイメージがつかめました。そんな状況なので、ミニ書評というよりは読書記録としてアップしておきます。