- タイトル:怒りのセルフコントロール
- 著者:ウィリアムズ,レッドフォード(著)、ウィリアムズ,ヴァージニア(著)、Williams,Redford(原著)、Williams,Virginia(原著)、彰, 岩坂(翻訳)
- 出版社:創元社
- 出版日:1995-05-01
ミニレビュー
原題は”Anger kills”。「怒りは人を殺す」という言い回しがあるのでしょうね。決定的な理論づけはできていないものの、敵対性の高い人は健康を害しやすいという傾向は、各種の研究からほぼ明らかなようです。
著者らは、死亡率との相関が認められた質問の分析から、敵対性を次の3つの側面にカテゴライズしています。
- 【皮肉】一般に他人の意図を疑う態度のこと。このような態度をもっていると、つねに他人の「不品行」に対して身構えるようになります。
- 【怒り】皮肉な態度をもつ人間の、他人が間違った行動をとるのではないかという疑いから生じることの多い情動。
- 【攻撃性】敵対心をもちやすいやすい人間が、怒り、いらだちなどの不快な感情によって駆り立てられる行動。
寿命を縮める怒り(敵対性)の3つの側面 – *ListFreak
本書には、この3側面の強さを測るテストがあります。自分ではまあ温厚な方なんじゃないかと思っていたりするわけですが、「行動」にこそ表さないものの、「態度」や「情動」面では、怒りの種みたいなものを抱えているなあ、なんて発見があったりしました。
またテストに続いて、怒りをコントロールする技法が17も(!)載っています。その筆頭である「自己説得法」の前書きにあった「二つの処世訓」もご紹介しておきましょう。
- つまらないことに力を使うな。
- たいていのことは、つまらないことだ。
怒りを捨てる2ステップ – *ListFreak