ミニレビュー
引用:
(略)ここで、米国流の「ビジネス・エシックス」という考え方の背後には、重要な「思想」が隠されていることを指摘しておきたい。それは、「契約関係」には契約だけではとらえきれない限界があり、これを補完する必要があるということだ。
契約を補完するものが「信認」。
たとえば取締役は、株主から経営の執行を委任されているという意味で株主と契約関係にあります。一方、取締役は、株主よりはるかに多くの内部情報を知る立場にあります。ですから、たとえば自分の不手際が原因で生じそうな問題を隠蔽することも、やろうと思えばできます。実際、どこまで報告するか微妙な局面もあるでしょう。
信認関係という概念は、そんなときの判断基準になります。契約書に明記されていなくても、受認者である取締役は、受託者である株主の利益を図らなければならない。だから、自分の評価の低下につながるとしても、いま知らせておくことが株主の利益にかなうと判断するならば、この問題を報告すべきということになります。
……目次を見て興味を持ったのですが、使われている言葉と論理の展開が(わたしには)やや分かりづらかった。ですので、ここで要約しようと思っても、なかなかうまくできません。もうすこし類書を読んでから戻ってこよう。