ミニレビュー
・情報を鵜呑みにせず常に疑う
・思考の落とし穴を知っている
・柔軟な思考ができる
・客観的にものを見られる
・ものごとを単純化しない
・あいまいさに耐えられる
これが本書でいう「クリティカル思考のできる人」(帯より引用)。マンガを使いながら分かりやすく説明しようとする姿勢に好感が持てます。
論理学っぽい思考(妥当な推論をしよう)と心理学っぽい思考(思考の偏りに気づこう)の技法の紹介にかなりのページが割かれています。
それらも十分面白いのですが、個人的にはクリティカル・シンキングを価値あるものたらしめているのは、そういった「技法」以上に「態度」―上の6つでいうと特に最後の2つくらい―の部分にあると思っています。
例えば曖昧さに耐えるとはどういうことか、なぜそれが求められているのか、どうやってその力をつけるのか。そのあたりの紹介が、続編としてでも、あればなあ。
巻末の読書案内にそのヒントがあるかもしれないので、下にメモしておきます。
『論理的に考えること』
『超常現象をなぜ信じるのか―思い込みを生む「体験」のあやうさ』
『人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれるか』
『統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門』
『考える練習をしよう』
『学校って何だろう』
『クリティカルシンキング (入門篇)』
『クリティカルシンキング・実践篇―あなたの思考をガイドするプラス50の原則』