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営業はリサーチが9割! 売上倍増の“情報収集”完全マニュアル


ミニレビュー

引用:

本書は、忙しい営業マンが日常的に情報収集を行うための「実用的なノウハウ」をできるだけ分かりやすくお伝えすることを狙いとして執筆しました。

リサーチ・マインド

「はじめに」で、10数年にわたって平均の3倍近い成績を上げ続けている自動車のセールスパーソンのエピソードが出てきます。著者が指摘する彼の成功要因は、「情報収集」。彼は「外回り」という仕事の目的を、販売だけではなく、顧客情報の収集にも据えている。その蓄積が、高い成果につながっているというのです。

顧客接点をすべて情報収集の機会と捉えれば、タイトルの「営業はリサーチが9割」もあながち誇張ではないと思えてきます。セールスパーソンとしての成功は、まずはそういった「リサーチ・マインド」とでも呼ぶべき姿勢を持てるかどうかに依存していそうですね。

同時に、仕事の基礎体力づくりに相当する、日々の情報収集があります。我々が手にすることのできる情報は膨大で、これをどうさばくかは現代社会人に共通する悩みでしょう。本書では、マーケティングのプロフェッショナルである著者が、セールスパーソンに必要な情報の収集・管理・解釈といった「リサーチ・スキル」の鍛え方を指南してくれます。

引用:

情報収集は根気のいる作業です。変化の激しい現代では、新しい情報を継続的に入手しなければなりません。毎日の忙しさのあまりついつい情報収集が怠りがちになっていませんか?情報収集は基本中の基本。でもわかっていながら、なかなか簡単には継続できないのです。

定番入門書となる予感

第1章でリサーチの重要性を、第2章でその方法論を述べたあと、マクロな情報の整理(第3章)、顧客の情報(第4章)、競合・自社の情報(第4章)の取得と活用方法について幅広くおさえています。後半では日常的な情報収集のやり方(第6章)、情報の取捨選択や解釈(第7章・第8章)といった具体的なノウハウにも言及しています。

約200ページの本書は、すべて見開き単位で構成されています。左ページに解説、右に図解・イラスト。この読みやすさも「忙しい営業マン」への配慮でしょう。

これだけ幅の広い情報がムック的な読みやすさで編集されているので、新人は教科書として、経験のある方はチェックリストとして、使うことができると思います。

本書が紹介してくれるリサーチ手法を現場で活かすために、この本をテキストとして社内勉強会で各自の事例を共有したり、先輩社員に講師を務めてもらってリサーチのやり方を聞いてみるといった2次活用ができるといいですね。