ミニレビュー
仕事に目的や価値を与えてくれるもの、それが承認である。
というのが本書の眼目。以下簡単にまとめてみます。
「認められたい!」という気持ちを素直に表現する人は(特に日本では)少ないので過小評価されがちだが、個人にとっても組織にとっても、この承認欲求を満たしてあげることが重要。
個人にとっては、
引用:
┌→仕事→【承認】→目的・価値─┐
│ │
└───────────────┘
図2-2 「承認」の働き
こういうサイクルが、単にグルグル回っているのではなくてらせんを描きながら上昇していくことが自己実現には必要です。お互い認め合いましょう。特に現代の若者は「承認欠乏症」とのこと。上司として、また親として、叱るばかりでなくよいところを明示的に認めてあげるべき。
組織にとっては、全員が上記のような承認の好循環ゲームを楽しめない、組織であるがゆえの難しさがあります。
引用:
人々が閉ざされた世界の中にいて、一元的な尺度で序列づけられる場合、”ゲーム”の楽しさを味わえるのは、トップ争いをする一握りの人たちだけです。
成果、能力、年功…評価の物差しをいろいろ変えても、閉じた組織の中で評価をしている限り、承認欲求が満たされない人が出てきてしまう。これを壊すには、個人が社外からも承認を受ける機会を積極的に増やすべし。多様な価値観を持つ「世間」を活用しよう。