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意思決定の技術 Harvard Business Review Anthology


ミニレビュー

ハーバード・ビジネス・レビュー』誌に掲載された、意思決定に関する論文を集めた本です。
情報・時間・予算・人材などの厳しい制約がある中で、いかにして次の一手を選ぶ(時には作り出す)べきか。決定し実行に移す一連のプロセスを重視せよ、直感を軽んじるな、ITをうまく使え、組織内の対話を促せ、心理的な罠に注意せよ…。多様な視点からの論考が揃っており、経営における意思決定のあり方を考える、とてもいい材料です。

個人の人生における選択という観点からは、たとえば第六章「情報の限界を自覚した自在流意思決定」などは興味深く読めると思います。

この論考では、『合理的な意思決定を行うのに必要な知識の一部しか知りえない』状況下(つまりほとんど全てのケースで)、どのようにして問題にアプローチしていったらよいかについて、「限定的な知識に対応するための処方箋」として下記のようにコツをまとめています。

・的を絞った試行錯誤を試みる
・とりあえず判断し、後からの変更を辞さない
・可能な限り問題を先送りする
・時間をずらして段階的に実行する
・決定を細分化する
・リスクを分散する
・戦略的資金を確保する
・後戻り可能な選択を優先する
(p177〜178。一部文言を修正しています)

上記はキャリア上の選択にもほぼそのまま使える指針です。

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