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ハーバードからの贈り物


ミニレビュー

ハーバード・ビジネススクールでは、各学期の最後の授業で、教授たちが授業のテーマとは関係ない短い話をする伝統があるそうです。この本はそのショートスピーチを15編選んだもの。

読み始めるまで、本当の「最後の授業」、つまり退任のスピーチかと勘違いしていました。そうではなくて各学期の最後の授業ということであれば、教授は何回も同じテーマで話をして、学生の反応を見て、練り直すことができます。つまり、とてもスピーチとしての完成度が高いはず。例えばいちばん短い「サラの物語」などは短編小説さながらの組み立てです。

テーマは決まっていないようですが、どの教授も自分の半生を振り返り、過去のエピソードから教訓を引き出しています。こういった話を聞く機会があることも素晴らしいですが、真剣な聴衆に向かって人生訓のような大それた話を定期的にしなければならない教授にとっても、よい機会のように思います。

引用:

 

 つまり、大事なのはあなたが相手に何を言うかではなく、あなたが話しているときに、相手の内面に何が生じるかなのだ。