ミニレビュー
テーマは行動ファイナンス。手元に、著者が2001年に書かれた『行動ファイナンス―金融市場と投資家心理のパズル』があります。比較してみるとこちらの方が入門書的位置づけであり、タイトルに「人生と」とあるように、汎用的に解釈されています。
自分の決断がいかにフレーム(状況認識の簡略化)やヒューリスティック(情報認識の簡略化)に囚われているか、行動ファイナンスの本を読むたびに思い知ります。しかし、思ったからといって偏りを簡単に無くせるわけでもありません。だからこの手の本を読み飽きないのでしょう。
第7章「バイアスからの解放」は一読の価値あり。とりわけ、18の「ギャンブラーのための助言」、28の「投資家のための助言」、そして17の「フィナンシャル・プランナーのための助言」。