ミニレビュー
かなり盛りだくさんな未来予測本。下の7つのパートの中に2〜4の章がたてられており、全体で17章からなっています。
引用:
1. 若者観測 ― ココロも人間関係もフラット化していく男女
2. シニア観測 ― 細胞の代謝で延びてゆく青春時代
3. ファミリー観測 ― 拡大する「食の絆」と「父親の家庭力」
4. 情報社会観測 ― 文化・技術の底力が市場をジャパンシフトさせる
5. コミュニティ観測 ― 新しい信頼関係が人の心と身体を活性化させる
6. 観光力観測 ― グローバル時代における、新しい日本の魅力
7. 環境社会観測 ― 「サステナブル消費の時代」を創造する
各章には「近未来消費シーン」として、観測した潮流から成立し得る未来シナリオをいくつか紹介しています。しかもその多くに名前を付ける念の入れよう。たとえば婚約前の同棲が広まって、「仮婚(カリ婚)」と名付けられるだろうとか、そんな感じです。
日本の未来というと、どちらかと言えば暗い予測が多いと思います。本書も厳しい現状はいろいろ指摘しているものの、総じて破滅的なシナリオではなく、環境の変化に消費者がうまく適応していく方向での予想が立てられています。あれこれと考える種をくれる本でした。