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コンセプトノート

165. 幸運の女神の前髪を掴むコツと常にチャンスを窺うための「Could Doリスト」

幸運の女神の前髪を掴むコツ

「幸運の女神は前髪しかない」といいます。
自分にとって好ましい刺激に出会ったら、素早く反応する必要があるということです。

「刺激」は友人との会話かもしれません。本かもしれません。知人からの相談かもしれません。また、「ちょっとヒマができた」ことだって、捉えようによっては「刺激」です。

それらの「刺激」に出会ったとき、それに反応するのかやり過ごすのか。
反応するのであれば、どちらの方向にどれくらい強く反応するのか。
その判断に時間が掛かってしまうと女神の前髪を掴み損ねることになります。

そこで、「幸運の女神の前髪を掴むコツ」をまとめてみました。

1. 刺激を受けたときに、それを評価する基準を明確にする
2. その基準に則った、反応のオプションを多く持つ
3. そのオプションを実際に選択できるだけの余裕を持つ

話を分かりやすくするために、起業する友人がサラリーマンのあなたに創業メンバーに入ってくれないかという相談をしてきたと仮定しましょう。

1. 刺激を受けたときに、それを評価する基準を明確にする

自分のポリシーを、つまり刺激に対する判断の基準を自覚できれば、反応速度が高められます。これはまさに起-動線の「自分ナビ」の狙いです。「友人と一緒に起業する」というチャレンジに対する期待や不安を多面的に考えることで、「ありたい自分」を浮き彫りにするということです。

2. その基準に則った、反応のオプションを多く持つ

友人の誘いは、自分の独立心を満たしてくれるという点で前向きに反応したいチャレンジであったとしましょう。しかし反応の仕方は一つではありません。自分も資金を投じて共同経営をしたいと申し出る、今の会社から仕事を発注して協業する、週末だけ手伝う、勉強がてらボランティアで応援する、いっそ自分も独立して業務提携をする…。濃淡はあれ、どの選択肢も「ありたい自分」につながります。

しかし実際問題、刺激を受けてから多様なシナリオを描くのは難しいもの。常日頃から未来シナリオを複数考えておけるといいですよね。そこで、簡便な方法をひとつご紹介します。それは”To Doリスト”(やることリスト)ならぬ”Could Doリスト”、つまり「できるかもしれないことリスト」を作ること。”Goal-free Living”という本から見つけました。時間があったらやってみたいこと、あるいはやってみたら面白いかもしれないことをリストにするということです。

Could Doリストはいつでも見られる場所に掲げておくこと。Could Doリストを見ながらシナリオを練っておくことで、いざ刺激に出会ったときに、「この刺激はこうやって自分のシナリオに活かせるのでは?」というアイデアが出やすくなります。

3. そのオプションを実際に選択できるだけの余裕を持つ

さて、反応のオプションはたくさん持てたとしましょう。しかしそれを実際に選択できるとは限りません。時間的な余裕、経済的な余裕、精神的な余裕がなければ、実際に選択することで生じるリスクに耐えられないからです。

働いていれば時間的な余裕は少ないですし、仕事がなければ経済的な余裕がない。そもそも自分にどれだけ余裕があるかというのは、かなり精神的な問題でもあります。

前述の本には、とてもシンプルで気の利いた表現がありました。それは

「Could Doリストを大きく、To Doリストを小さくしよう」

というもの。たくさんのCould Doと少しのTo Doというのは、かなり楽しそうな状態です。一朝一夕には行かないとしても、そういう状態を目指すことで女神の出現に備えられそうです。