ミニレビュー
Amazon.co.jpのレビューでは訳文のまずさが指摘されていますが、日本語としての読みづらさはあまり感じませんでした。
では読みやすいかというと、そうでもない。「はじめに」で「リバタリアン・パターナリズム」という著者らの立場が表明され、相反する立場の折衷案であるらしいことが示唆されます。しかしそれ以上の説明はなく、本論に突入してしまいます。「リバタリアン」にも「パターナリズム」にも縁遠い読者(わたしを含む)は、予習なしには読み進めません。
・リバタリアニズム – Wikipedia
・パターナリズム – Wikipedia
のような予習を経て読みました。ただ、そこまでする人は多くないでしょう。訳者や監訳者が「解説」として書籍の背景や用語解説をしてくれている本がありますが、ああいうものがあると嬉しかった。
読後、その代わりになるようなすばらしい解説文を見つけたのでリンクを置いておきます。先にこちらを読んで、興味が沸くようでしたら本書に手を伸ばされてもよいかも。
・リバタリアン・パターナリズムと東浩紀の懸念 | JOURNAL | FERMAT
・「リバタリアン・パターナリズム」 – Critical Life (期限付き)
(参考)
選択アーキテクトが考慮すべき6要素(NUDGES) – *ListFreak